障害児心理学 中川 佳子
キーワード:
言語発達心理学、障害児(者)心理学
この研究室・ゼミの教員
研究を始めたきっかけ
心理学基礎実験である重量弁別実験で綺麗な結果が得られたことから心理学に興味を持ちました。その後、神経内科やクリニックで心理検査や心理的支援の仕事をしたことがきっかけとなり、ことばの生涯発達過程を研究するようになりました。J.COSS日本語理解テストの標準化に向けて、全国の小学校や保育園、高齢者施設で調査を行いました。また、海外視察や学会発表を行い、研究の奥深さや同僚との共同研究の重要性、連携の大切さを理解しました。心理学って勉強すればするほど、面白さが増しますね。

わたしの研究室
障害児心理学演習を担当しています。ゼミでは月に1回、昼食会や野外活動などの親睦イベントを行い、ゼミ生との交流を図っています。


3年生は心理学実験や調査を行い、データ分析と結果のまとめ方を修得します。4年生は研究テーマ探しから卒業研究の調査や実験を行ない、論文にまとめることが目標です。過去の卒業研究としては、LD児やASD児をはじめとする発達障害児の心理的支援。音楽などの聴覚刺激、色などの視覚刺激、匂いなどの嗅覚刺激による心理的影響の検討。方言と標準語による心理的イメージの違いなどを指導してきました。
大学の授業としては、特別ニーズ教育系の研究室に所属しておりますので、特別支援学校や特別支援学級の児童生徒のこころを理解し、心理的支援を行うために必要な知識の提供を行なっています。
いま興味のあるテーマ
ことばはどのように発達するのでしょうか?赤ちゃんは「おぎゃー」と生まれた瞬間にことばを話すわけではありません。他者とのコミュニケーションを通じて言語が発達します。どのようにして?私の脳は日本語を話すようになったのでしょうか。その謎を解くために言語発達心理学を研究しています。これまで3000人以上の方にご協力いただき、言語テストを開発しました。このテストを用いて、子どもたちのことばの問題や発達障害児、聴覚障害児のことばの特質を研究しています。
また、最近はゼミ生とともに、障害のある児童のきょうだいの心理や、児童生徒の動機づけについて研究を行なっています。


