原 和久 研究室

キーワード:

比較・国際教育、地球市民教育、国際バカロレア、教員養成の高度化・国際化

この研究室・ゼミの教員

ハラ カズヒサ

原 和久

HARA Kazuhisa

教養学部 国際教育学科 教授

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○ 学位
1990年3月23日 筑波大学第一学群社会学類社会学専攻 卒業(社会科学士)、1992年3月25日 筑波大学大学院修士課程教育研究科 修了(教育学修士)、2012年7月26日 オークランド工科大学(AUT)教育学部博士課程 修了 PhD(教育学)

研究を始めたきっかけ

もともとは日本語教師としてキャリアをスタートしたのですが、米国で4年間日本語教育に従事した後に勤務した国内のインターナショナルスクールが、たまたま国際バカロレア(IB)認定校であったことから、国際教育に関心を持つようになりました。また、インターナショナルスクールには11年勤務しましたが、世界各国からやってきた子どもたちとかかわる中で、自分が受けて来た日本の教育や学校文化について考えさせられることが多々あり、そのことがきっかけとなって、国際的な視野(Global Mindedness)を育む教育実践や教育方法を専門的に研究するようになりました。

わたしの研究室

私の研究室では、主に国際教育に関連する研究テーマを取り扱いますが、卒論の執筆を通してGlobal Educatorとしての資質と能力を協働学習を通して高め合うことをゼミの目標としています。具体的には、4年生からの卒業論文執筆を視野に調査方法の基本を学びながら、3年生の段階から各自の研究テーマ、リサーチクエスチョン、調査方法などを確定していきます。また、各自の研究テーマについて理解を深めるために先行研究を収集し吟味する力も養います。また、夏休みなど長期休暇を利用してデータ収集が出来るように質的研究の調査技法についても知識を深めます。毎回のゼミは、学生との相互交流を大切に、各自の研究テーマに基づく発表や活動報告を中心に(たまには楽しい企画も交えながら)行っています。私のゼミには教員になる学生も多くいますが、このような研究のプロセスを理解することは、教員になったときに児童・生徒の探究学習をデザインするよい訓練にもなるようです。

これから世界に向けて羽ばたこうとしている学生たちを応援できるのはこの上ない喜びです。世界のどこに行っても、子どもたちを深く理解し、そっと寄り添い、仲間と力を合わせて前向きに課題に取り組むことのできる教育者の育成に向けて、これからも学生たちとともに研究・教育活動に励んでいきたいと思っています。

いま興味のあるテーマ

私が国際教育や国際バカロレアに関心を持つのは、それが「より民主的で平和な社会づくり」に貢献できる教育実践だと思うからです。もちろん、世界各地で引き起こされている戦争や紛争の現実を見れば明らかなように国際理解や異文化共生は簡単なことではありません。これまで自分が取り組んできたことが無力であることに茫然としているのが正直なところです。しかし国際教育や異文化理解教育は適切に行われるならば最良の安全保障になりえると私は信じています。これからもよりよい社会の構築のために、教育が果たす役割について研究を進めていきたいと思っています。