両角 政彦 研究室
キーワード:
地域経済、産業、地理学
この研究室・ゼミの教員
研究を始めたきっかけ
地理学を志したのは、地球や世界のあり様をまるごと知ることができるところに魅力を感じたからです。自然、環境、社会、経済、文化にいたるまで、どの側面からでも世界各地を幅広く学ぶことができる、自由な科学である点に惹かれました。学生時代に海外フィールドワークでパキスタン・イスラム共和国北部地域の農業・農村生活環境調査に参加したことが、現在の教育・研究活動の基盤になっています。厳しい自然環境や複雑な社会経済状況の中で地域を発展させる方法を考えたいと思い研究の道に進みました。
わたしの研究室
地域経済論ゼミでは、農業・農村、工業・都市、観光・サービス産業などについての理論的な学習と実践的なフィールドワークをしています。学生自らが産業・経済の研究テーマと調査地を皆で選定し、現地調査を企画して実施し、報告書を作成するプロジェクト学習をおこなっています。世界各国や国内各地の実状に注目して、その類似点と相違点を学びながら、フィールドで経験を積むことは、将来に向けて大きな意味があります。各地で一連の学習を主体的に深めることによって、社会のさまざまな場面で求められる総合的なスキルを身につけることを目標にしています。
これまでの研究では、地理学の空間、場所、環境の視点と方法をつかって、海外と国内でフィールドワークをおこなってきました。海外では米国、イタリア、タイ、インド、インドネシアなどで、日本国内では北海道から沖縄までの各地で、主として第一次産業と農山漁村の問題と課題を調査してきました。グローバル化にともなう農産物・食品の需給変動のリスクと産地のレジリエンスにかかわる研究では、人間-環境と地域間の相互作用の側面から明らかにしようとしています。

いま興味のあるテーマ
食料・農業・農村・環境にかかわる構造的な問題について関心をもっています。グローバル化が進むことによって起こる経済社会の変化の中で地域主体の対応を踏まえて、農産物の輸入自由化にともなう連鎖的な影響と産地の戦略、農業災害の発生プロセスと地域ごとのリスクマネジメント、地域産業の盛衰と振興策などに注目し、北海道道東地域、新潟県魚沼地域、山梨県峡東地域、鹿児島県沖永良部島などで研究をしています。