佐藤 明浩 研究室

キーワード:

中世文学、和歌、連歌、歌謡、物語、説話、日記、紀行、能

この研究室・ゼミの教員

サトウ アキヒロ

佐藤 明浩

SATO Akihiro

文学部 国文学科 教授

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○ 専門分野
人文・社会 日本文学

○ 学位
大阪大学大学院文学研究科(国文学専攻)博士後期課程単位取得退学(学位)文学修士(大阪大学) 博士(学術)(早稲田大学)

研究を始めたきっかけ

大学の学部時代、日本のことば、源氏物語、和歌などに興味がありましたが、そのなかで、とくに式子内親王の歌「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへばしのぶることの弱りもぞする」(『新古今和歌集』恋一)に強い関心をいだくようになり、卒業論文では、この歌を基軸に、恋歌の題詠について考察しました。以後、五七五七七の定型をもつ短歌が、千数百年の長きにわたって現役の文学であり続けている、その強い生命力の秘密が知りたくなり、探究を継続しています。

都留文科大学附属図書館蔵『女房三十六人歌合画帖』より

わたしの研究室

近年、3年次のゼミ(第一演習)では、『百人一首宗祇抄』を読解しています。一首一首の和歌と連歌師宗祇による注釈について、ゼミ生が探究した成果を発表し、それをもとに情報を持ち寄り、議論しつつ、考察を深めます。たとえば、小野小町について探究していくと、伝説化した小町の姿を伝える説話や、伝説をもとにした能(謡曲)に行き当たり、それらについても考察することになります。課題を発見し、それを解明する方法を身につけながら、上の例のようにいわば芋づる式に資料を手繰り寄せて読解していくなかで、卒業研究をすすめる力を高めていきます。

4年次には、各自、自由に設定した課題を探究して卒業研究をすすめていきます。大学入学前から源実朝に興味があってテーマとするという場合もあれば、3年次のゼミの探究で注目した「ひさかたの」ということばについて考察するという場合もあります。いずれにせよ、何を知りたいのか、探究したいのかが明確になっていることが大事です。随時、ゼミ(第二演習)で研究の進捗状況を共有します。そこで寄せられる他のゼミ生のアイデアや情報がそれぞれの探究に生かされていきます。他者と協働しながら卒業研究を推進することにより、自らを成長させる方法と力を身につけ、それが卒業後の財産にもなります。

いま興味のあるテーマ

  • 『百人一首』は、漫画、アニメ、映画などの題材にもなり、また、毎年のように『百人一首』に関する一般書、専門書が刊行されていて、現在、最も人気のある古典文学作品であるといってよい。その人気にはどのような理由、背景があるのだろうか。
  • 中世において枕詞はどのように認識され和歌に用いられていたのか。
  • 平安時代の「すずむし」「まつむし」の呼称は、現在と逆転しているという説が有力だが、実際はどうであったのか。

研究テーマ

○ シーズタイトル

○ 研究者名