小室 龍之介 研究室

キーワード:

20世紀イギリス文学・文化、ポピュラー音楽(イギリス)

この研究室・ゼミの教員

コムロ リュウノスケ

小室 龍之介

KOMURO Ryunosuke

文学部 英文学科 准教授

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○ 専門分野
人文・社会 英文学、英語圏文学

○ 学位
学習院大学大学院人文科学研究科イギリス文学専攻博士前期課程修了(文学修士)・上智大学大学院博士後期課程満期退学

研究を始めたきっかけ

中学生、高校生の頃は文学よりも音楽に、それも洋楽にしか興味がわかず、日本の地上波テレビ番組で放送されるイギリスのヒットチャートをチェックするうちにイギリスに親近感を持つようなりました。

ひねくれたスタイルのポピュラー音楽を好む傾向は、イギリス文学を乱読する際にも表れました。それまでのスタイルとは違う、実験的なスタイルを探求したイギリス20世紀のモダニズム文学と出会えたことで、研究(らしきもの)を始めることとなりました。

一連の教育課程を終えて以降、モダニスト文学における音楽の表象という、音楽と文学とが交差する研究を続けています。

わたしの研究室

わたしの研究はイギリス文学と音楽にまたがっているので、両分野の研究書を取り揃えるようにしています。イギリス文学の研究書は19世紀後半以降のテクストに関する研究書、音楽に関する研究書はポピュラー音楽に関するものから現代音楽に関するものまで揃えています。

3-4年ゼミでは英文のテクストを読む練習、イギリス文学史を網羅するための学生間のビブリオバトル、批評理論などの勉強を4年前期までに終えます。これらゼミの活動を通し、ゼミ生は、作家・作品の選択およびテーマ設定や原文の「読解」や「分析」といった、卒業論文執筆のために必要な技能や知のありかたを学んでいます。ポピュラー音楽を研究テーマとする場合、作曲家(歌手やバンド)および楽曲の選択、テーマ設定、歌詞や楽曲の「読解」や「アナリーゼ(分析)」が必要となることから、文学研究と同様の指導を行います。

4年前期の終了直後から本格化する卒業論文の執筆指導には、パラグラフ・ライティングから論文全体の構成、脚注や文献表の作成といったことが含まれますが、修正点や問題点の提案や指摘を定期的に行い、より良い卒業論文の完成を目指していきます。

いま興味のあるテーマ

  1. 20世紀以降のイギリスの作家、そして数世紀にわたってアイルランドに居住しつつもルーツはイギリスにあるアングロ・アイリッシュ作家についての研究
  2. インド英語文学におけるアイルランド表象/アングロ・アイリッシュ文学におけるインド表象についての研究
  3. 1960-70年代のイギリスで流行したプログレッシブ・ロックにおける保守的文化言説についての研究

研究室インタビュー

イギリスの文学作品を味わうとともに、その周辺にある音楽や文化にも着目

専門は20世紀のイギリス文学で、ヴァージニア・ウルフ、エリザベス・ボウエンといった女性作家にフォーカスしています。また、イギリスの大衆音楽や前衛音楽など文化に関する研究もしています。ゼミではより多くの作品を楽しむことを大切にしており、学生は個々の興味関心で選んだ作品を精読し、読後感などの発表を通して作品を共有します。そして、英文学の枠に固執することなく、音楽や文化を含めた幅広い分野でのテーマを追究し、卒業論文につなげます。