造形表現論 立体 鳥原 正敏
キーワード:
図画工作、造形・美術、学習環境
この研究室・ゼミの教員

トリハラ マサトシ
鳥原 正敏
TORIHARA Masatoshi
教養学部 学校教育学科 教授
研究を始めたきっかけ
街工場の一角で育ったことから、幼いころからものづくりに興味を持つようになりました。その後、「もっと自由につくりたい」という思いから、東京藝術大学美術学部彫刻科および大学院で彫刻を学びました。卒業後は母校で文部教官助手や非常勤講師として教育に携わり、環境が学び手に与える影響の大きさを実感しました。また、自身のものづくりへの関心の根源を探る中で、造形教育や図画工作に興味を持つようになり、美術教育研究会(東京藝術大学)や日本陶磁芸術教育学会(東京藝術大学)に所属。現在は図画工作を中心に、造形・美術教育の可能性について広く研究しています。
わたしの研究室
注目される図画工作。大切なのは作品の出来ではなく、ものづくりを通して、自分を見つめ、自分を知ること
皆さんは、小学校でなぜ図画工作が行われているのか、考えたことはありますか? 私たちの研究室では、実際に手を動かして自由に作品を制作しながら、こうした問いに対する自分なりの答えを探っています。近年、「美しさ」や「ものづくり」が人に与える影響について、さまざまな分野で注目が集まり、それにともなって図画工作の意義も改めて見直されています。現在は、「探究型の学び」に誘う学習環境づくりに取り組み、造形と電気工作を組み合わせた新たな表現や活動を模索しています。つくることを通して問いを立て、自分と向き合いながら試行錯誤する経験は、子どもたちの主体的な学びを豊かにします。卒業論文では、図画工作や造形教育の意義を中心に、4年間の様々な学びを組み合わせ自分なりの知識を構成し言語化します。また更に、卒論発表会を通じて他者とお互いの知識を交換、深めあうことを目指します。皆さんも制作やものづくりを通して、自分の中にある問いに向き合い、新たな発見に挑戦してみませんか? (以下ご参照ください)

探究型の学びを創り出すための「ものづくり」をテーマとした学習環境づくり
ものづくりや造形・美術教育を通して、創造的な学びの実現をめざし、子どもたちが自ら問いを立て、試行錯誤しながら学びを深めていけるような環境づくりを模索しています。現在では、そうした環境づくりの一環として、電気工作スペースの整備に取り組んでいます。アートとテクノロジーが融合するような活動を通じて、「つくること」を通した探究が生まれる場を目指しています。その試みの一つとして現在、「ラクガキマシーン」製作に取り組んでいます。これは、電気的な動作を取り入れた造形装置で、予測不能な線や動きによって、子どもたちが偶然性を入り口に、様々な分野に興味・関心を持つことを狙った試みです。
