化学 山森 美穂

キーワード:

大気科学、地球環境教育

この研究室・ゼミの教員

ヤマモリ ミホ

山森 美穂

YAMAMORI Miho

教養学部 学校教育学科 教授

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○ 専門分野
自然科学一般 大気水圏科学

○ 学位
京都大学 大学院理学研究科 地球惑星科学専攻 博士後期課程、京都大学 大学院理学研究科 地球惑星科学専攻 修士課程、京都大学 理学部

研究を始めたきっかけ

地球の大気は、高度による気温の変化によって、下から対流圏・成層圏・中間圏・熱圏の4つに分けられています。雲や降水などの天気現象が起きるのは対流圏です。それより上の高度10km~100kmを、中層大気と呼びます。大学で、中層大気の諸現象の研究が観測手段が非常に限られている頃から貴重な観測データと物理・化学の法則を駆使して発展してきたことと、大気中の「波」が重要であることを知って興味を持ちました。加えて、観測された波を示す図がきれいでカッコいい!と思ったのがきっかけです。

わたしの研究室

化学ゼミでは「地球環境あるいは生活と物質とのかかわり」「物質やその変化に対する子どもたちの興味・関心の喚起」を考えます。その一環で、小学校での放課後実験教室をゼミ生たちと企画・実施しています。

卒論では小中学校での理科(化学・環境)分野の内容にかかわるテーマに取り組む学生が多くいます。生活科や家庭科との合科・教科横断的テーマに興味をもつ学生も多いです。教員の専門分野である大気科学のテーマに取り組むことも歓迎しています。

テーマの例:

  • 多地点観測データによる都留市近郊の光化学オキシダント流入経路の解析
  • 模擬室内実験をいかした環境教育
  • 無色透明飲料の作成実験と中学校理科教材化
  • 果物の皮から作るバイオエタノール~生産時CO2排出量評価を含めた中学校理科教材化~
  • 理科の粒子・エネルギー領域への接続を意識した生活科
  • 「栄養素の鉄」と「金属の鉄」に着目した小学校家庭科の授業

いま興味のあるテーマ

小中学校の教員志望の学生さんが気候変動問題やその解決策としてのカーボンニュートラルを支える技術の科学的理解を深められる教材にも、関心があります。低炭素社会づくりを担う子どもたちに、長期的・客観的な視点でとらえる基礎をもたせることはきわめて必要性・重要性が高く、このことに関心がある教員志望学生は多くいますが、重要性を認識するあまりに感情・情緒面への訴えかけに傾くことも懸念しています。しかし、メカニズムが自然科学の多くの分野にまたがっているからこそ、教員の科学的素養を高める格好の題材となり得ることが期待されます。