田中 里美 研究室
キーワード:
地域社会、コミュニティ、まちづくり
この研究室・ゼミの教員
研究を始めたきっかけ
1989年の「ゴールドプラン」策定、2000年の介護保険法の施行など、「介護の社会化」へと舵を切る高齢者福祉制度の一大改革が断行されていた頃、私は、当時、在籍していた大学の大学院で、フィンランドから留学生のチューターとなっていました。この留学生から、北欧型の、公的責任の大きい高齢者福祉サービスの具体的あり方と人びとの生活に関する話を聞いて関心を覚えたことが、現在につながる研究のきっかけとなりました。
わたしの研究室
地域社会論ゼミでは、地域社会に関わる様々な課題とその解決を目指した研究を行っています。まちづくり、外国人、高齢者、障害者と地域、などについてゼミ生は卒論を書いています。例えば、買い物に苦労する人への民間、行政による支援策について、また、サッカーやバレー等、プロリーグのスポーツチームとまちづくりを研究する人たちもいます。最近では、行政によるメタバース利用について、また、河口湖町のオートキャンプ場で調査を行い、ペット・ツーリズムについて卒論をまとめた学生がいました。自らの関心にしたがって多様なテーマに取り組むゼミ生が、お互いの関心を卒論へとまとめていく過程で、活発な討論を行っています。
いま興味のあるテーマ
日本で長らく、地域で人びとの生活に密接に結びついてきた自治会が、行政によって再編されようとしている動向に関心があります。とりわけ、これを機に、自治会の限界が地域の人々によって意識されるか、されるとすればどのように、また、それが、新しい地域組織を生み出すのか、この動きの中で、地域社会において、人びとの参加があらためてどのように実現するかに関心があります。