山本 芳美 研究室

キーワード:

文化人類学、日本民俗学、イレズミ・タトゥー・装い研究、台湾原住民族研究、沖縄研究

この研究室・ゼミの教員

台湾・国立政治大学原住民族研究中心提供

ヤマモト ヨシミ

山本 芳美

YAMAMOTO Yoshimi

教養学部 比較文化学科 教授

研究を始めたきっかけ

児童文学者の松谷みよ子さんの民話集を小学3年生ごろから読みはじめ、将来は民話を収集する人になりたいと思うようになりました。進学するのは、文化人類学、民俗学の両方が学べる大学で、所属した文化人類学のゼミで「身体をテーマに勉強する」ことになりました。本を読むうちに、イレズミや纏足、割礼など身体を変えることに興味を持つようになりました。人間なら誰でも身体がある。どの時代、どの社会でも、身体を中心に据えれば研究が続けられるのではないかと考えて、修士課程に進学しました。

わたしの研究室

卒業論文は、学生が自分で選んだテーマで書いてもらっています。3年生前期は、加藤秀俊の『取材学』(1975年、中公新書)をテキストにして、取材の方法を学びます。学生たちは実際に取材をして、16頁のZINEをまとめています。夏休み中に、学生は80代後半以上の高齢者の方を探して子ども時代の遊びや生活についてインタビューします。その結果は後期の数回のゼミで発表します。後期は文化人類学の教科書を読みながら、自分で選んだテーマに関連する事柄について理解を深めていきます。

4年生の5月に一度、提出したゼミ論をもとに、このままのテーマで卒論が書けそうかどうかを教員と学生で検討します。7月の最終ゼミで卒論中間発表会、11月にも一度発表会をします。提出後には、ゼミに入ることが決まっている2年生も招いて、3年生がコメンテーターをして、卒論発表会を開催しています。

卒論に関してタスクが多いようですが、「誰一人取り残さない」との意味で締め切りを細かく設定しています。学生たちが報告をもとにお互いにコメントしあうことで、助け合う学習環境をつくっています。

いま興味のあるテーマ

19世紀なかばに日本ではイレズミを施術することが法的に禁じられました。そのため、仕事をもとめて日本人彫師たちが香港、シンガホール、フィリピンほか東南アジアの港町、イギリスではロンドン、アメリカでは地方都市を渡り歩いて仕事をしていました。彫師たちは地元の英字新聞に広告を出しており、時折、記事でも紹介されています。これまでの研究の総決算として、これまで注目を浴びてこなかった人々の資料を書籍としてまとめていきたいと考えています。

研究テーマ

○ シーズタイトル

○ 研究者名