菊池 信輝 研究室
キーワード:
政治学、現代史、財界研究
この研究室・ゼミの教員
研究を始めたきっかけ
1980年代の「日本的経営」礼賛時代(企業社会化)からバブル経済の形成、そしてその崩壊、及びバブルのさ中の少子化問題の発生(1.57ショック)から、同時代の新自由主義改革(第二臨調・行革路線)の負の影響に注目した。
民間シンクタンク、官庁系シンクタンクでの勤務において、民間企業の国家政策への影響力行使の現実について実体験し、日本政治の既存研究の欠落部分としての財界研究の必要性を痛感した。
1995年発表の日本経営者団体連盟『新時代の「日本的経営」』を八重洲の丸善で立ち読みして、来るべき日本社会の大変動を予期し、分析のためには大学に帰らざるを得ないと決心した。
わたしの研究室
ゼミでは、それこそ戦後日本の事象であればどんなテーマを選んでもいいことにしています。とはいえ、ゼミ生が相互に批判しあって議論していくため、3年ゼミでは全員で共通のテキストを読み、4年ゼミで各自日本の選挙制度やジェンダー、農業政策などを選んで卒論に向けて研究に取り組むという形を取っています。

いま興味のあるテーマ
政治学では日本を中心に、新自由主義改革の国際比較研究を行っています。また、近年はポピュリズム政治やそれを受けた財界の「ステークホルダー資本主義」論、「サステイナブルな資本主義」論の研究へとあゆみを進めています。現代史研究としては、世界史の文脈と比較の視座を重視しながら、政治史、経済史だけでなく、社会史や思想史など、分野横断的に同時代史を描こうと努力しています。