効果的・効率的・公平な教育政策の実現

このシーズの研究者

ハタケヤマ ショウタ

畠山 勝太

HATAKEYAMA Shota

教養学部 国際教育学科 准教授

研究を始めたきっかけ

同郷の命のビザの杉原千畝氏の特集を見たのと、友人に強さとは如何に多くの人を従えたかではなく弱い人達に手を差し伸べられる事だと言われて、漠然と外交官になろうかなと大学進学しました。そこで正義感溢れる国際教育協力の先生達に出会い憧れて、私もそういう大人になりたいと思い、国際教育協力の道に進みました。研究者になったのは、修士課程で出会ったネパール人の先輩の存在が大きいです。先輩は日本で博士号を取得後に帰国し、もう20年以上も子供達に有意義な教育を届けることに情熱を注いでいますが、そんな先輩を援護するためには自分自身も博士号を取得し専門分野の知識とスキルを高める必要があると感じたからです。

研究概要

良い教育政策は効果・効率・公平の3つの特徴を併せ持ちますが、私の研究はより良い教育政策を国を問わず実現し、貧困の無い自由で平和な世界を実現する所に主眼を置いています。

これを実現するために、脆弱な環境にある子供達の教育環境がどのようなものであるか、ある教育政策が良いものであるか、という2点を主に研究しています。特に後者については、教育経済学的の分野で広く使われているデータ分析の手法を用いて数値的にある教育政策の費用対効果がどうであったか、費用対効果の良さは社会格差を縮小させる形で現れていたかを検証しています。さらに、なぜ数値的にそのような結果になったのかを理解するために、インタビュー・観察・文章分析などの質的調査手法を用いた検証にも取り組んでいます。

具体的にはこれまで、途上国の障害児教育・児童労働と学力・スラム街における低コスト型私立学校の拡大・教育の民営化と幼児教育などを研究し、現在はモザンビークの障害児支援・ネパールの移民の教育の研究プロジェクトを持っています。また、日本でもデータ分析・質的調査手法を活かした教育プロジェクトの立案・効果検証にも従事しています。

連携できるポイント

これまで世界銀行・ユニセフでの10年間とアメリカの博士課程の5年間で世界中の色々な国へ行き、世界各地の食事・文化・人々に出会い、世界各地の教育制度・政策の分析・政策提言に従事してきました。この知識・経験は教育系の民間企業や自治体の皆さんと日本の教育をより良くするための、政策分析(統計・質的)・プロジェクト評価に活かすことができます。

提供できるシーズまたは支援できる分野

  • 英語圏アフリカ・南アジアを中心とする途上国への進出支援
  • 様々なプロジェクトの効果検証
  • 国際理解教育