韓国と日本の思想史、東アジアのポストコロニアル文学・文化
研究を始めたきっかけ
初めてのパックパーカー旅行で日本(海外)を回ったことで、「常識」を疑い複合的な視点を持つことの大切さに気付きました。その後日本へ留学することになり、どうしたら世界中が仲良くなるのかについて、漠然と関心を持つようになりました。大学では自然と、日韓の間で生を営む自分の足元からその問題を考えたいと思うようになり、また、よりよき「未来」を創造するためには、自分の生きる世界の成り立ちについてまず知る必要があると考えるようになりました。こうしたきっかけで、「東アジア」「歴史」「思想」をまたいだ勉強・研究に取り組み始めました。
研究概要
私は人間の思考の産物である「思想」や「文化」に関心があります。これまで、歴史学をベースに文学や哲学、社会学などの知見を取り入れながら、韓国・朝鮮地域を中心とした、近代以降の東アジア思想・文化史を研究してきました。具体的には、学者やジャーナリスト、文学者、批評家などの知識人たちが書き残してきた著作物を中心に、近代的な知識が東アジアの独自の歴史的文脈において屈折しながら、どのように受容・変容されてきたのかについて考察してきました。また、そうした知識は帝国主義/植民地主義とどのような関係にあったのかを研究してきました。
最近は、東アジアにおける脱植民地主義的(ポストコロニアル)な実践、とりわけ植民地支配や戦争をめぐる社会的記憶や文化的表象、また在日コリアン(在日外国人)をめぐる諸問題についても関心を持っています。これらに一貫しているのは、東アジアの歴史経験から〈共生〉のための思想とは何かについて考えることです。
連携できるポイント
- 韓国社会に関する専門知識
- 歴史教育(近現代)の在り方、方法論
- 〈共生〉のための思考法
提供できるシーズまたは支援できる分野
- 韓国社会に関する教育
- 歴史教育、歴史の教材開発