類型化に基づくSTEAM教育実践の質保証と学習評価指標の開発

研究を始めたきっかけ

平成28年度（2016年度）に、信州大学教育学部附属松本学校園（信州大学教育学部附属幼稚園、信州大学教育学部附属松本小学校、信州大学教育学部附属松本中学校）において、幼小中の一貫教育のスタートにあたり、幼小中の一貫教育における遊びから学びへの萌芽、様々な学びから教科等の学術性への充実、教科等から総合化への発展（遊びの領域→学びの領域→学びの教科化→教科等の総合化）に伴う教科横断型の学修の必要性が高まったことに依る（信州大学教育学部附属松本学校園は、現在、「幼小中一貫型教育校」である）。折しも、理科教育学界並びに科学教育学界においては、従前から、実社会や実生活における諸問題の解決に向けたカリキュラム開発と実践による答えのない諸問題に対応する資質・能力の育成が喫緊の課題となっていたことに依る。

研究概要

本研究課題では、児童生徒に関わる実生活や実社会に散見される科学的な諸課題の解決に向けて、小学校及び中学校の算数・数学、理科、図画工作・美術及びものづくり・技術において教科横断的な探究を促すSTEAM教育実践の類型化を図り、質の高いSTEAM教育実践を確立するとともに、蓋然性の高い学習評価の指標を策定し、それを用いて質の高いSTEAM教育実践の有効性を解明することを目的とする。そのために、小学校および中学校においてこれまでに実践されたSTEM/STEAM教育実践を類型化し、質の高さを規定する要素を抽出する。その上で、抽出された要素を盛り込んだ質の高いSTEAM教育実践を通じて獲得できる資質・能力を評価する蓋然性の高い学習評価の指標を構築する。それを用いて質の高いSTEAM教育実践の教育効果を実証するとともに、資質・能力の変容、確実な獲得のプロセスを解明し、今後の科学教育を中心としたSTEAM教育実践の質保証のあり方を議論する。

連携できるポイント

理科教育学に関連する理論と実践
全国の国公私立小学校・国公私立中学校の理科の授業に対する指導助言
児童・生徒全員が友だちを一人も見捨てない教育の理論と実践

提供できるシーズまたは支援できる分野

理科教育学に関連する理論と実践
全国の国公私立小学校・国公私立中学校の理科の授業に対する指導助言
児童・生徒全員が友だちを一人も見捨てない教育の理論と実践

社会的成果または実用化された内容、商品、特許など

信州大学名誉教授
臨床教科教育学会名誉会長
一般社団法人日本理科教育学会フェロー
全国の国公私立小学校並びに国公私立中学校における理科の授業実践に関する指導助言多数。
児童・生徒全員が友だちを一人も見捨てない教育の講演を始め，ライブ出前授業，教員研修組織への指導助言，都道府県教育委員会や市町村教育委員会並びに小学校・中学校・高等学校等への指導助言協力多数。

産学・地域貢献に関する経験・実例及び連携できる団体

［産学・地域貢献に関する経験・実例］

信州大学教育学部附属学校4校(信州大学教育学部附属松本小学校，信州大学教育学部附属松本中学校，信州大学教育学部附属長野小学校，信州大学教育学部附属長野中学校)の教育研究会指導助言，共同研究(平成19年度から令和4年度まで毎年度)。
全国の国公私立小学校・国公私立中学校の理科，児童・生徒全員が友だちを一人も見捨てない教育，全中理・信州理研を始めとする全国の理科研修会，及び科学博物館等に対する指導助言多数。

［連携できる団体］

理科教育学に関連する団体(国内)。
全国の都道府県内の国公私立小学校・国公私立中学校の理科の授業に関連する学校。
全小理，全中理，信州理研，山梨理研，その他全国の都道府県内の理科教育研究会。
信州大学教育学部附属松本学校園3校園，信州大学教育学部長野地区附属学校3校。
児童・生徒全員が友だちを一人も見捨てない教育に関する臨床教科教育関係の団体(国内)及び学校。