実践「学び合う教室文化づくり」の全国展開

SDGs:

4 質の高い教育をみんなに 11 住み続けられるまちづくりを

このシーズの研究者

フルヤ カズヒサ

古屋 和久

FURUYA Kazuhisa

教養学部 学校教育学科 教授

研究を始めたきっかけ

 教室に広がる風景を見れば、10年後のこの国の社会の姿が見えてきます。子どもたちと教師たちの瞳が輝いていれば、10年後の社会でも、多くの人々が瞳を輝かせて生きているでしょう。教室の中で「個別化」の名のもとで子どもたちの「孤立」が進むなら、10年後の社会でも、人々は仲間と支え合って生きるのではなく、孤独を抱えて生きることになるでしょう。教室は未来を映す鏡なのです。

 誰もが幸せを感じる未来の社会をつくるために、全ての教室に「学び合う教室文化」を育てたいと考えます。「学び合う教室文化づくり」の実践が、全国の教室で取り組まれることを願いながら活動を続けています。

研究概要

 教室にいい文化が育っていなければ、そこにどのような教育を試みても、うまくいくことはありません。しかし、「学び合う教室文化」を育てることができたなら何をやってもうまくいきます。

実践「学び合う教室文化づくり」には3つの研究領域があります。①授業づくり、②「ひと」・関係づくり、③教室空間デザインの3つです。授業づくりでは、4人グループでの「対話的な学び」や、「深い学び」を実現する課題や教材の研究の他、「教科書読み方」や「教科日記」などについて研究しています。「ひと」・関係づくりでは、「話の聴き方(アクティブな聴き方)」や「わからない」を大切にする授業などについて研究しています。教室空間デザインでは、「教室美術館」や「数学者の黒板」「学びのWALL」など、教室を「学び」が生まれる豊かな空間、子どもたちにとって「居場所」となる空間にするための実践研究に取り組んでいます。

 地域に伝承する祭りや行事・民俗芸能・伝説などの民俗文化財を取りあげた教育実践(「民俗と教育」実践)研究にも取り組んでいます。今とこれからの社会の中で、地域の民俗文化財を取り上げた教育実践がどのような意味を持つのか考えています。

  ゼミに所属する学生さんたちは、「学び合う教室文化づくり」の実践をベースとしながら、小さな事でも教育現場で必要とされる研究を意識しながら卒業研究に取り組んでいます。

連携できるポイント

 実践「学び合う教室文化づくり」の研究とその全国展開のため、山形県教育委員会・愛媛県西条市教育委員会、山梨県内の学校や愛媛県(西条市)、山形県(酒田市・山形市・遊佐町)の小中学校、千葉県(八千代市)の義務教育学校、沖縄県(那覇市)や大阪・神戸・千葉県等の教育研究団体と連携し研究を深めてきました。今後とも、「学び合う教室文化づくり」に関心のある学校や研究団体、自治体と連携して研究を深め、実践の全国展開を目指したいと考えます。

 「学び合う教室文化づくり」の実践が企業経営者の関心を呼び、山梨県中小企業同友会や神奈川県中小企業同友会、栃木県中小企業同友と連携する機会を得ました。今後とも「学び合う企業文化づくり」のために役立ちたいと考えています。  

 民俗文化財を教材とした授業実践や、博物館と連携した教育実践に関心がある教師や団体と連携し、研究を深めていきたいと考えます。中高生を対象とした出前授業も行いたいと考えます。

提供できるシーズまたは支援できる分野

  • 小中学校での「学び合う教室文化づくり」に関する授業指導と講演
  • 中高生を対象とした出前授業(歴史・民俗)
  • 教育委員会や教育研究団体主催の研修会での「学び合う教室文化づくり」に関する講演
  • 企業関連団体の研修会等での「学び合う企業文化づくり」に関する講演
  • 「博物館と学校教育」に関する実践研究での協同研究
  • 民俗文化財などを教材とした授業実践研究での協同研究
  • 山梨県の無形民俗文化財に関する調査研究

社会的成果または実用化された内容、商品、特許など

著作(単著)

  • 『民俗と教育実践 ―伝説との出会い―』(1999 日本図書刊行会)
  • 『「学び合う教室文化」をすべての教室に』(2018 世織書房)
  • 『「教室の未来」を創る12の教育実践』(2024 世織書房)

著書(分担執筆)

  • 『ふるさと山梨の民俗世界』(2024 アスパラ社)
  • 『はじめての民俗学』(2012 ミネルヴァ書房)
  • 『知って役立つ民俗学』(2015 ミネルヴァ書房) 他

テレビ番組出演

  • NHK総合「クローズアップ現代 “十歳の壁”を乗り越えろ」2009
  • NKK・Eテレ「ETV特集「『輝け 28の瞳』学び合い支え合う教室」2012

産学・地域貢献に関する経験・実例及び連携できる団体

現在以下の活動を行っています

  • 山梨県文化財保護審議会委員
  • 身延町文化財保護審議会委員
  • 甲斐黄金村・湯之奥金山博物館運営委員
  • 富士吉田市立吉田小学校学校運営協議会会長
  • 山梨県連合教育会教育研究集会共同研究者(地域と教育)