グローバル化の進展にともなう産業構造の変化と地域主体の対応

SDGs:

2 飢餓をゼロに 8 働きがいも経済成長も 9 産業と技術革新の基盤を作ろう 13 気候変動に具体的な対策

このシーズの研究者

モロズミ マサヒコ

両角 政彦

MOROZUMI Masahiko

教養学部 地域社会学科 教授

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○ 専門分野
人文・社会 地理学

○ 学位
日本大学大学院理工学研究科地理学専攻博士後期課程修了 博士(理学)

研究を始めたきっかけ

地理学を志したのは、地球や世界のあり様をまるごと知ることができるところに魅力を感じたからです。自然、環境、社会、経済、文化にいたるまで、どの側面からでも世界各地を幅広く学ぶことができる、自由な科学である点に惹かれました。学生時代に海外フィールドワークでパキスタン・イスラム共和国北部地域の農業・農村生活環境調査に参加したことが、現在の教育・研究活動の基盤になっています。自身の故郷もかつては農業の限界的な地域の特性をもっていたことも知るようになり、厳しい自然環境や複雑な社会経済状況の中で産業や地域を発展させる方法を考えたいと思い研究の道に進みました。

研究概要

主な関心は、グローバル化の進展によって起こる経済社会の変化と産業構造の転換の中で、さまざまな対応をとる地域主体の行動にあります。地域産業の盛衰と産業振興策や、農産物の輸入自由化にともなう連鎖的な影響と産地の戦略のほか、食品・農産物の需給変動のリスクと産地のレジリエンスなどについて、人間-環境と地域間の相互作用の側面から明らかにしようとしています。また、国民生活や地域経済へ影響を与える農業災害の発生プロセスとその原因の地域差を分析し、補償・保険制度と地域ごとのリスクマネジメントのあり方を考えています。

これまでの研究では、地理学の空間、場所、環境の視点と方法をつかって、海外と国内でフィールドワークをおこなってきました。海外では米国、イタリア、タイ、インド、インドネシアなどで、日本国内では北海道から沖縄までの各地で、主として第一次産業と農山漁村の問題と課題を調査してきました。近年は、北海道道東地域、新潟県魚沼地域、山梨県郡内・峡東地域、鹿児島県沖永良部島などで研究をしています。

連携できるポイント

自治体や企業と連携し、地域の産業構造に関わる資料・統計分析と現地調査によって課題と問題を明らかにし、今後の産業振興や地域活性化を検討するために必要な基礎情報や地図情報を提供します。

提供できるシーズまたは支援できる分野

  • 地理・産業・農業・農村に関する教材開発と教育
  • 地域の特性を分析する地理学の方法の提供