平成28年度 都留文科大学入学式を執り行いました

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平成28年度入学式平成28年度入学式が、4月6日(水)に都の杜うぐいすホールにおいて執り行われ、学部生827名、大学院生等14名が都留文科大学に入学いたしました。


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 理事長より あいさつ

理事長ここ都留の地も、桜満開の季節となりました。
この春も、全国各地から希望に満ちた優秀な新入生の皆さんを多数、都留文科大学にお迎えできますことは、大きな喜びであります。
新入生の皆さん、そして長年ご苦労されてお子様をお育てになった保護者の皆様に、私は、都留文科大学の教職員を代表して、心から「ご入学おめでとう」と申し上げます。
また、本日、新入生を歓迎するためご出席いただいている堀内都留市長はじめご来賓のみなさまに、厚く御礼申し上げます。
本学は、1955年創立され、今年61年目を迎えます。
この間、「菁莪育才」の校是の下に若者を伸びやかに育てる特色ある教育によって、教員養成大学としては、全国にその名を知られ、全国津々浦々に有能な教育者を多数送り出すとともに、近年は教育以外の社会の様々な分野においても多くの人材が活躍しており、地方都市に存する大学の雄として稀有の存在と評価されております。
しかし、本学はこのような小成に安んずることなく、さらに魅力と存在感ある大学に発展するため、
一つに、国際教育学科の新設や留学生支援の充実など国際化の推進
二つに、快適で美しいキャンパス環境の整備
三つに、地元の都留市をはじめ、世界遺産富士山周辺地域への地域貢献
といった一層の改革改善を進めてまいります。
新入生の皆さんにはぜひ、このような魅力ある大学づくりの活動に積極的に参加してくださるようお願いいたします。
さて、昨年11月、山梨県出身の大村智博士がノーベル医学生理学賞を受賞されました。
大村先生は、アフリカなど世界で毎年3億人の人々を病魔から救っているイベルメクチンという感染症特効薬を開発した方です。
先生は、若い人に話をするとき必ず、「失敗を恐れるな」ということを言われます。
先生の言葉を借りますと、「新しいことに挑戦すれば必ず失敗するが、その失敗は必ず将来の宝になる。成功者は、見えないけれど誰よりも失敗を重ねているのだ。若い人は失敗しても、まだまだ失敗が足りないと思ってとりくんでほしい。」というのです。
これからの日本は、少子高齢化とそれによる人口減少や地方の衰退、グローバル化による競争の激化と格差の拡大など、困難な課題が拡大していきます。
そうした課題を乗り越えていくためには、若者たちが前向きのチャレンジ精神を持つことが何よりも求められます。
新入生の皆さんには、大学4年間さらにその後の人生において、失敗を恐れることなく、チャレンジ精神をもって様々な課題に前向きに取り組んでいっていただきたいと思います。
新入生の皆さん、大学生活は4年間です。
それは日数にすると僅かに1460日に過ぎません。
皆さんの長い人生の中ではごく短い時間ですが、最も豊かな、充実した、貴重な時間です。
一日たりともおろそかにすることのないよう、有意義な大学生活を送ってくださることを祈念して、ご挨拶といたします。

学長より 式辞

学長より この度、晴れて都留文科大学に入学なさった皆さん、おめでとうございます。この良き日に、都留文科大学の教員と職員を代表して、お祝い申し上げます。また、この日を待ちわびていらっしゃったご家族の皆様にも、心よりお慶び申し上げます。
さて、学校は学問ないし科学と個人の生活が皆さんの頭の中で出会う場所です。大学は、さらに研究する力を身につける場所です。ところが、日本の教育では、まず答えを覚えることを優先し、疑問を持つこと、突き詰めて考えることは二の次にされてきました。
「ピンポーン、正解。速い」
「まだ問題いってないじゃないか」
そうなのです。入試問題を解く前に、練習問題をいくつも解いて正解を予想するわけです。そこで、たまたま思いついて「光」などと言ったりすると、
「ブー。お手つきです」
「おまえらぐるか」
そうなのです。ぐるなのです。
「いいか、これ試験に出すぞ、よく覚えておけ」
という先生もいれば、
「これ試験に出るかもよ」
とやんわりけしかける先生もいます。
「そうか出るんだ」
と考えて、しっかりノートに書きとめて一生懸命覚えると、本当に試験に出ているのです。しめしめです。
先生は試験に出るところを教え、生徒は試験で点が取れることを覚える。これでは、人生に本当に必要なことは学べなくなってしまいます。そうではなくて、その子の将来を考えてぜひ学んでほしいことを教師は教え、生徒は自分の将来を考えて必要なことを学んでいくべきです。もともとやってみたい、面白いというところに学びが成立します。学んだことが血となり肉となり、自分という人間を成長させていくもので、学びの成果はいつどこで現れるのか、それがどこでいつ学んだことなのかは判然としません。
分数の割り算は分子と分母をひっくりかえして掛けると教わるのですが、これでは分子と分母それぞれで整数の計算をしているだけで、分数の概念を理解していることにはなりません。テストができればわかっているのかと言えば、そうでも無いのです。
われわれは、生物の教科書で受精卵と胚分割を習いました。細胞核も同時に2分割、4分割、8分割となって、その後教科書のイラストはずっととんでしっぽのあるお魚さんのような形になって、10か月で赤ちゃんになる。そんな説明に妙に納得してしまったのです。ところが、分裂しながらなぜ人体を構成する37兆2000億個の細胞に分かれていくのか、最後には変化が止まって古い細胞は新しい細胞に間違いなく入れ替わっていくのはなぜか。ここに疑問を持った人たちがいて、IPS細胞発見へとつながります。不思議な薬品を加えて細い管をくぐらせれば細胞は祖先返りしてSTAP細胞にたどりつくという奇想天外な実験をした人もいました。疑問を持たないと、研究は始まりません。
日常生活の中で得られた知識を常識とすれば、学問ないし科学は非常識です。例えば、「地球は丸い」ということを日常生活の中で理解することは容易なことではありません。皆さんはどう説明しますか。テストに出れば、「地球は丸い」と答えるでしょう。しかし、丸かったら人間は滑り落ちてしまうのではないかとは考えませんか。あれこれ疑問を持つとやっかいです。引力とか遠心力、慣性の法則などと合わせて考えないと説明がつかないのです。そのためには、知識をつないでいく論理的、体系的な、粘り強い学びが必要になってきます。
私が45歳頃でした。シカゴ空港から帰路につきました。日本を目指して飛び立った飛行機は、モニターを見ているとどんどん北上します。ついに地図を突き抜け、次に現れた時には、ロシア上空で、オホーツク海を南下し始めました。その時生まれて初めて、窓の下に間宮海峡を見ました。ロシア名、Татарский пролив、英語名Tatar Strait、中国名は韃靼海峡です。大陸とサハリンの大きさに比べれば、その狭かったこと。感動しました。シカゴは西経87度39分ですから、この経線は東経92度21分の経線とともに大円を形成します。シカゴから北極点を通り越してまっすぐ進めばチベットあたりにたどり着きます。おそらく、私の乗った飛行機はもう少し西寄りに北上し、偏西風に流されて東寄りに南下しながら、燃料費を節約して成田に無事にたどり着いたということでしょう。自分は今どこにいるのか、これからどこに行くのかをワクワクしながら考え続けたとても面白い体験でした。ちなみに、英語名ではStrait of Tartaryと表記する場合もあります。フランス語の古い綴りではタタールはTartareで、タルタルソースの元祖です。言葉づかいからすると、中国人はそこが海峡であるとは認識していなかったようです。ロシア人は現地の少数民族(アイヌ、ニヴヒ、ウィルタ、女真(満)族)からから聞いてかなり古くからそこが海峡であることを知っていた。そこで、遠い辺境の地という意味でタタールという言葉を付けたと推測されます。ちなみに、タタール共和国はウラル山脈の西にあり、首都はカザンです。日本からはずいぶんと離れています。
日本には、「てふてふが一匹韃靼海峡を渡つて行つた」と詠んだ詩人(安西冬衛)もいます。氷が解けて春が来たと。このたった1行の詩が、日本の現代詩の始まりと言われています。
韃靼人の踊りは、ロシアの作曲家アレクサンドル・ボロディンが作曲したオペラ『イーゴリ公』の第2幕の曲です。私は中学の音楽の授業で国民楽派と習ったのですが、英語名はnationalist schoolです。西欧に対するスラヴ世界という意味では国民楽派ですが、タタールとすれば民族学派と訳すべきだったと大学に入ってから考えるようになりました。この音楽は、18~19世紀の文学や政治におけるロマン主義を起源とし、美術や音楽、建築など広範囲の芸術領域に波及した「ナショナル・ロマンティシズム(National Romanticism)」運動の一貫と見なされ、西欧世界のヨーロッパ支配に対する地方の抵抗という意味で歴史的に理解されます。
大学では、学問や科学の知識を突き詰める経験とともに、研究の方法論も学びます。なぜだろう、どうしてだろうと探究する中で、今まで見えていなかったものを突き止める方法を学ぶわけです。知識を暗記する段階で終わってはいけません。その次、知識と知識をつないでどのように体系化し理解するか、それこそが問われるのです。「そうだったのか」と納得できるレベルまで学びを突き詰めてください。大学は修行の場ですから、悟りを開くかどうかは皆さん一人ひとりが決めること。成果は、皆さんの努力次第です。その成果を皆さんがつかめるように、都留文科大学の教職員は全力を挙げて支援いたします。また、都留の濃い人間関係が、皆さんの人生を豊かにしてくれるものと思います。新入生の皆さんの新たな勉学生活に期待して歓迎の言葉といたします。

都留市長より 祝辞

都留市長より 本日、平成二十八年度 都留文科大学 入学式に出席されました新入生の皆様に、心からお祝いを申し上げますと共に、これからこの地域社会の一員となられる皆様を、都留市民を代表いたしまして歓迎申し上げます。また、今日まで皆さんを励まし、支えてこられた御両親、御家族のお喜びも、「ひとしおのこと」とお察しいたし、重ねてお祝いを申し上げます。
さて、この都留文科大学を擁する都留市は、周囲を日本「新・花の百名山」に囲まれ、白雪を頂く芙蓉峰を遠く南西に望む豊かな緑と「平成の名水百選」に選ばれた十日市場・夏狩湧水群を始めとする清らかな水が溢れる素晴らしい自然環境に恵まれた城下町の面影を残す小都市です。本市の城下町としての歴史は、十六世紀中頃から始まり、武田二十四将の一人に数えられる小山田氏によって治められた後、江戸時代には、鳥居氏、秋元氏が居城し、めざましい発展を遂げ、富士・東部地域の政治、経済、文化、学術の中心地として栄えて参りました。
また、近年では、夢の交通システムであるリニアモーターカー実験線の拠点基地があることでも知られ、さらに、今年の秋には国土交通省の重点「道の駅」に選定された「道の駅つる」が、リニア見学センター近くにオープンする予定となっております。
さて、都留文科大学は、昭和二十八年に設立された山梨県立臨時教員養成所を起源とし、昭和三十年に市立都留短期大学へ、昭和三十五年には四年制の都留文科大学となり、そして、平成二十一年に公立大学法人へ移行するなど、多くの先輩方が歴史を創り・伝統を引き継いで参りました。この間、小都市における公立大学の経営は、激しい時代の変遷の中、幾多の困難と苦難に直面して参りましたが、「人の営みの研究」という 奥深く根源をなす領域で、個性的な教育理念を確立し、熱い情熱と高い学識を持って指導にあたられる教授陣、そして、その期待に応え真摯に自主・自律的に学ぶ学生、さらに、江戸の頃より教育尊重の伝統を有する歴史風土を持ち、地域の大学を愛し、誇りに思う市民の支援が協働し、本学を温かく育み、幾多の優れた人材を世に送り出して参りました。 
また、本市におきましては、将来像を「ひと集い 学びあふれる 生涯きらめきのまち・つる」とし、その実現に向け、限りある財源を有効に活かす中、様々な事業に全身全霊で取り組んでおります。特に、最重要施策として掲げている「生涯活躍のまち・つる(都留市版CCRC)構想」では、超高齢社会におけるまちづくりの方向として、都市部から元気な高齢者を呼び込み、本市で充実したアクティブ・シニアライフを送っていただく事を含め、すべての市民がいきいきと暮らせるまちづくりを目指しております。
皆様はこれから、様々な知識や経験などを学ぶことになりますが、大学での学びは、これまで皆様が受けてきた「学校の先生が教えてくれたことや教科書に書かれたことを覚え、それを他人より早く取り出す」という記憶と再生を中心にしたものではなくなると思います。自分の専門外の書物も多く読み、さらにサークル活動やボランティア活動などを通して沢山の人と触れ合うと共に、様々な分野に興味を持って実践して頂きたいと思います。そうする中で身に付けた知識・経験など、持てるすべてを活用し、柔軟かつ大局的に組み合わせ、新しい解決法や新しいものの見方などを生み出す、創造力ともいうべき能力を身に付けて欲しいと思います。また、皆様は大学の内外において、異なる個性、異なる思考パターン、異なる価値観を持った多くの人々との刺激的な出会いに遭遇することになりますが、もともと違う人たちが寄り集まって社会が出来ていることを理解し、皆さんが身に付けた知識を伝え・受け取り、互いに論じ合い、大人への仲間入りをするための資質の向上にも努めて頂きたいと思います。 
「今日という一日を粗末に過ごす人は、毎日を粗末にし、一生を粗末に過ごす」ことに繋がってしまいます。日々、為すべきことを問い、その実現に全身全霊を傾け、昨日の自分より一歩でも、半歩でも前進し成長した自分を実感できる充実した大学生活を送られることをご祈念するとともに、私達市民も皆様との出会いを大切に、皆様が、この都留の地で有意義な青春の日々を送られた事を、将来、誇りを持って思い出す事ができるよう一緒に努力していく事をお約束申し上げ、お祝いの言葉といたします。

会場および会場周辺の様子

枠なしの表
入学認証の様子
入学認証の様子
新入生代表の挨拶
新入生代表の挨拶
スカウトストリート
スカウトストリート
新入生の様子
新入生の様子

都留文科大学