デイビスへ留学して

英文学科 藤田 まりやさんの留学体験談です。

カリフォルニア大学デイビス校派遣

2009年9月、不安と期待いっぱいでスタートした留学でしたが、10カ月はあっという間に過ぎ、帰国する頃にはデイビスを去るのが寂しくて仕方がなくなっていました。デイビスは、なんと人口の半分が学生か学校関係者という、安全で住みやすい街でした。近くに海はないし都会のように遊べる場所もないけれど、とても温かい街で住めば住むほど好きになっていくデイビスは、何となく都留に似ていました。

高校生の頃から英語が好きだった私は、海外への憧れと「留学すれば英語ペラペラになるかな」という安易な考えから留学したいと思うようになり、かの有名なカリフォルニア大学との交換留学制度のある都留文科大学に入学しました。
始めはそんな動機だったけれど、TOEFLの点数を伸ばすために受験勉強以上に必死で勉強し、留学に向けて準備をしていくうちに、なぜ留学したいのかということをもう一度真剣に考えるようになりました。今までずっと生活してきた日本から一度出て、自分とは人種も育ってきた環境も考え方も違う人たちがいる中で生活してみたいと思うようになりました。また、今まではとにかく英語が好きだという理由で英語を勉強してきたけれど、今度は実際にその英語を使って何かを学んだり人と話したりしてみたいと思いました。

私の留学生活の中で、ルームメイトの二人はとても大きな存在となりました。彼女たちがルームメイトでよかったと心から思っています。私たちは一軒家を3人でシェアしていました。キッチン、リビング、お風呂、トイレは共用で、それぞれ自分の部屋もありました。ルームメイトの一人Graceは高校生の時に韓国からアメリカに移住してきた韓国系アメリカ人でした。彼女は新しい環境で友達がいない状況や、思うように言葉が通じない悔しさを体験していたので、私のことをとてもよく理解して助けてくれました。友達との集まりに誘ってくれたり、一緒に食事をしたり、部屋で一緒にエクササイズをしたりしました。「明日からARC(学校のジム)に通うから一緒に行こう」と誘ってくれたり、テスト期間中シリアルとうどんばかり食べていた私におかずをわけてくれたり、何かとかまってくれて嬉しかったです。もう一人のルームメイトのAshleyは、カリフォルニア出身でした。
英語があまり上手に話せない私にもいつも話しかけてくれたし、困った時にはいつも助けてくれました。話好きで少し早口な彼女との会話で、リスニングの力はかなりついたと思います。始めの頃は、彼女の英語が早すぎて何の話かわからないという状況が日常茶飯事でした。理解できず私が質問を繰り返すのであまりスムーズに会話が進まないし、彼女の話に英語でうまくコメントできないからつまらないと思われないかな、と不安になったりしましたが、彼女はそんなこと気にしていないようで、毎日顔を合わせればいろいろな話をしました。わからないことは聞いたり電子辞書ですぐに調べたりして、自分でも発言しようと意識しました。
そしてだんだん彼女の話を理解できる割合が高くなり、彼女の話を聞いて大笑いしたり、自分が思っていることを伝えたりできるようになりました。(とはいっても私の英語力はまだまだですが・・・。)大好きなルームメイトと過ごした日々は、忘れられない思い出です。

ルームメイトだけではなく、私は本当に周りの人に恵まれていたと思います。UC Davisには学生が留学生のためにボランティアで行うPAL (Partners in Acquiring Language) というプログラムがあり、週に一度、一対一で会話の練習をすることができました。ただ会話の練習をするというよりも、一緒にご飯を食べながら話をしたり、キャンパスやダウンタウンを案内してもらったりして、仲良くなりました。他にも、パーティーで知り合った友達がサンフランシスコに連れて行ってくれたり、その友達とも友達になってみんなで遊んだり、デイビスでは本当にたくさんの素敵な人との出会いがありました。

アメリカでの一大行事であるThanksgivingには、Ashleyの家族の集まりに誘ってもらい、今まで見たこともない量のごちそうをいただきました。ほっぺたが落ちるほどおいしい料理をおなかいっぱい食べて、みんなで楽しい時を過ごす、Thanksgivingとは何て素晴らしい行事なのだろうと思いました。このThanksgivingに対するアメリカ人の気合いには目を見張るものがあり、彼女の家族は前日一日かけて料理を準備し、当日は親戚中が集合して楽しい時を過ごしました。私のESLのクラスも、先生が「一日中パイを焼くのと料理を作るのに忙しくなる」という理由で休講になりました。他にもクリスマスや誕生日などのイベントにはよく家族が集まっているようで、とても素敵な文化だと感じました。

学習面では、日本の大学との違いを身をもって体験しました。アメリカの大学生の勉強に対する姿勢には、とてもよい刺激を受けました。授業中にはみんな積極的に自分の意見を述べたり質問をしたりしていて、この授業中にできるだけ多くのものを得ようというやる気が伝わってきました。また、読んでも読んでも終わらない大量のリーディングには正直嫌になりました。
アメリカの大学生にとってはこれが日常なのかと思うと、彼らを心から尊敬しました。部屋にこもって一人きりで勉強するよりも、誰かと一緒に勉強する方が私には合っていたので、よく友達に電話して「一緒に勉強しよう!」と誘い、ダウンタウンにあるカフェか学校のラウンジで勉強をしました。友達と勉強していると、大量の課題によって頭がパンクしそうな時も少しは気が紛れるし、何よりわからない英語があれば「これどういう意味?」と聞いて助けてもらえるという素晴らしい利点があります。
勉強がひと段落したら(していなくてもお腹が空いたら)、一緒にご飯を食べに行くという楽しみもあります。友達と夜中まで一緒に勉強した日々は、今となっては良い思い出です。

どちらかというと人見知りだし、人前で発言することがあまり得意ではない私ですが、留学して精神的に強くなったと思います。サンフランシスコに着いていきなり迷い、英語ができないとか恥ずかしいとか言っている場合ではない状況を経験しました。下手な英語で必死の思いで質問をし、答えてもらったものの相手が何を言っているのかよくわかりませんでした。それでも何とか家に着けたのだから、「やればできるもんだな」と思いました。人間追い込まれたら底力を発揮するものです。最初にそんな経験をしたこともあってか、何事にも積極的になった気がします。留学を通して、ピンチに陥った時や不安な時、その状況に対処する方法を考え出して行動する力がついてきました。

最後に、留学を支えてくれた先生方、家族、友達、本当にありがとうございました。多くの人達の協力があったからこそ、このような貴重な体験ができました。デイビスで得たものは一生の宝物です。

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