今までで一番の冒険 「私の留学生活at UCI」

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英文学科 小宮和 歌奈さんの留学体験談です。

2009年9月から2010年6月までの9か月間は、これまで生きてきた中で最も刺激的で新鮮なものでした。カラリとかれた青い空、どんなに歩いても終わらない砂浜、パームツリーの並木、整備された道路を走る車は右側走行。不思議と親切なようでどこかさっぱりとしていて冷たい印象も受ける町の人々、バスを待っていれば知り合いかどうかなどお構いなしに談笑する中高年の方々、乗客がいようとお構いなしにルートを外れて客を送り届けるバスの運転手。何もかもが日本の生活とは違って見え、毎日が充実していました。
初めて会う人々、さまざまな文化、価値観。友人たちに連れられて、行く先々で新たな体験をするたび自分の世界が広がっていくのを感じました。

カリフォルニア大学アーバイン校が私の留学先でした。専攻は文化人類学です。まったく経験のない分野を、ただ興味があってやってみたいから、という理由だけで選択してしまったことは少し無謀でした。もっと事前準備をしっかりしていったほうが自分で納得のいく学びができただろうとは思います。しかし、未知の分野に飛び込んでいく勇気や、新しいことは誰からでも何でも吸収してやろうというハングリーな精神はこの初めの無謀さがあったからこそ持てたのかもしれません。これ、という枠を決めずに行ったことが、結果的にさまざまなことに先入観やこだわりを持たずに挑戦することにつながり、この留学を自分が当初思ってもいなかった方向へ充実させてくれたのだと思います。
ハワイクラブへ入り大勢の前でパフォーマンスをしたこと、冬休みを利用してニューヨークやカナダのホストファミリーのところへ行ったこと、何十人規模のパーティーを企画したこと、世界中に友人ができたこと、数えればきりがないほどたくさんの出来事の一つ一つが私の留学生活を充実したものにしてくれました。

何でもやってやろう、という姿勢が一番発揮されたのは春学期に受講したある文化人類学の授業。隔週毎にフィールドワークが課されたのですが、大変やりごたえのある課題でした。ある時は年齢が40代以上の知り合いに彼/彼女の人生を語ってもらい、それを一言一句書き起こし、ある時はバスを乗り継ぎ片道3時間ほどをかけて一人で知らない街へフィールドワークをしに行きました。よく知らない土地での冒険、そして40代以上の親しい知り合いもいない中の協力者探し。自分のことながらよく頑張っていくつものフィールドワークをやり切ったものだと思いました。

最後まで自分の英語に自信が持てなかったのが私の留学生活での一番の反省点でした。いつも授業での発言はもちろん、友人と話すときもきちんと話せるかどうかためらいがあったほどです。しかし、ある文化人類学の教授に授業についていけるか不安だと相談しに行った時にその意識を変えざるを得ない状況になりました。彼は「君の英語は完璧だからそのまま頑張りなさい」と言い放ち、何の手加減もなくそのまま講義を続けていったのです。なんて冷たい教授なんだ!私の苦しい状況を理解しようともしてくれない!と初めはショックを受け、ひどい授業だと思いましたが、それは間違いでした。他の生徒となんら変わらない条件下で講義を受け、無理やりにでも課題を出し続けたことが、私の英語への恐怖心や苦手意識を取り払ってくれたのです。毎回の課題への丁寧なフィードバック、思ってもみなかった高評価に徐々に自信をつけ、最後には英語で自分の考えを書くことが楽しくなったほどでした。
留学が終わった今も自分が目指すレベルには程遠い英語力ですが、この授業を取ったことで確実に自分の英語に変化がありました。今後も英語で躓いた時にはこの体験が土台になってくれることと思います。

試験前や普段の勉強で煮詰まると、キャンパス内にあるスターバックスに行って勉強することがよくありました。そこではたいてい一人か二人知っている人が勉強をしていたり、just hang outしていたりしたので、彼らと息抜きにコーヒーを飲んで話をしたりするのが楽しみでした。こちらの学生のいいなと思うところは、何でも楽しむことが上手だということです。昼間はクラスメート同士でワイワイと大量の課題をこなしつつ合間には談笑していますし、週末や時間のある日の夜には、たとえ遠出はせずとも近場で気の合う者同士で何かしらしているのです。
私もアパートのコミュニティーセンターにあるビリヤードで遊んだり、映画を見たりと彼らの息抜き術を少しずつ覚えていきました。初めの学期はまったく余裕のなかった私も、春学期が終わる頃にはすっかり勉強と息抜きのバランスが取れるようになっていました。また、こうした息抜き、遊びの時間を通じて現地の学生や他の国からの留学生との交流が増え、さまざまな経験ができたのだと思います。

交換留学に挑戦しようと思ったきっかけは、2年生の3月に参加したカナダにあるリジャイナ大学での一か月間の語学研修へ参加したことでした。他の多くの人たちが長い間交換留学のために準備していることは知っていました。「もっと海外に長く滞在して勉強したい」と私が思ったのは3年生の春のこと。
交換留学に申し込むのは今からでは遅いかもしれないという思いが頭をよぎりましたが、あきらめず挑戦して本当に良かったと感じています。この留学をきっかけにこれから自分が目指していきたい方向もぼんやりとですが見えるようになった気がします。そして何よりも大きな財産は、留学中に会った人々とのやり取りです。
日本にいては会うことのできなかった人たちとの出会いによって、さまざまな文化を肌で感じることができましたし、他の国の同年代の人々がどんなに自分と違った考えや意見を持っているか、また同時にどんなに多くの異なる文化や考え方に共感できるかを肌で感じることができました。

留学を終え日本に帰ってきて日本での生活になじんでくると、本当に自分はあの場所にいたのだろうかと思うほど、留学の9か月間は夢のような時間でした。得たものは本当にたくさんあり、ここには挙げきれません。自分なりに満足のいく留学にすることができたことを本当にうれしく思っています。最後に、この留学をサポートしてくれたすべての方々、先生方、家族、友人に感謝したいと思います。ありがとうございました。

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