学長から皆さんへご挨拶です。
加藤 祐三学長
1936年生まれ。
東京大学大学院人文科学研究科東洋史学専攻博士課程中退。
東京大学助手、横浜市立大学助教授・教授、同大学長をつとめ、2010年7月より本学学長に就任。
<著書>
『イギリスとアジア』(1980年、岩波新書)
『東アジアの近代』(1985年、講談社)
『黒船前後の世界』(1985年、岩波書店)
『アジアと欧米世界』
(川北稔と共著。1998年、中央公論社 2010年、中公文庫)
『幕末外交と開国』(2004年、ちくま新書) ほか
▶研究・教育業績一覧
都留文科大学で得る貴重な体験。
感性豊かな青年期を、希望に燃え、不安も抱えつつ、この地で学ぼうとするみなさん、教職員はもちろん、全国各地から来ている先輩たちや市民が、みなさんを温かくお迎えします。
富士山と秩父・丹沢山地の北に位置する都留市は、人口3万余の静かな大学町です。桂川から取水した幾本もの清流が街中をめぐり、東京や横浜へさほど遠くないのに緑があふれています。市民の約1割を文大生(ぶんだいせい。都留文科大学の学生をこう呼んでいます)が占め、町に若さと活気を呼び込んでいます。理想的な大学町と言えるでしょう。その雰囲気は、英国の大学町オクスフォードやケンブリッジを彷彿させます。もっとも英国の2つの大学町は平野部にあり、都留のように山を見ることができません。この山と水に恵まれた風土は、みなさんの人間形成に大きな影響
を与えるでしょう。
大都市の喧騒から離れた稀有の環境下の大学町で、学び、友と語り、各種の部活やサークルなどに打ち込む青春は、何事にも代えがたい経験となるに違いありません。みなさんが高校まで過ごしたところとは違う新天地のはずです。
新しい未来に向かって歩み始めるみなさんに、次の3つのモットーを贈ります。日本語のリズム感にのっとり7音を軸にしています。口ずさんでみてください。
- アシコシ ツカエ(足腰つかえ)
自然のなかで身体をよく使い、夢をかなえるにふさわしい身体を作ってほしい。青春時代は身体づくりの最適齢期です。 - ツキイチ コテン(月いち古典)
勉学に追われるなかでも、月に一つは自分なりの古典を意識的に求めてください。時代の風雪に耐えたものを古典と呼べば、人の作りだした作品ばかりでなく、山や樹木や巨石も立派な古典です。 - セカイヲミスエ モチバデウゴカム(世界を見据え 持ち場で動かむ)
最後の「ム」は決意を表します。学業であれバイトであれ、自分の持ち場はごく限られた範囲のものですが、これが世界の何と結びついているのか、このことをたえず意識して行動してほしい。そうすることでみなさんの思考や行動の範囲は確実にひろがります。
教職員と先輩たちは、みなさんがこの都留文科大学に入学されることを、心より期待しています。