2011年11月アーカイブ

 本学合唱団が、本日11月19日(土曜)、青森市で開かれた第64回全日本合唱コンクール全国大会において3連続金賞(優勝)を決めた、との朗報が飛び込んできた。快挙である。心より、おめでとう。

本学合唱団は、本学の誇りとする学生文化団体の1つであり、46年にわたる伝統を築き、多くのOBOGが全国に展開して、現役生を支援しており、学長賞も受けている。

この合唱団が、来る12月17日(土曜)と18日(日曜)、東日本大震災で被災した宮城県の2か所で、クリスマスコンサートを行う。清水雅彦教授の指揮のもと、学生46人の大合唱である。

この公演のきっかけとなったのが、都留文科大学同窓会の活動である。いま同窓会は35都道府県に支部を持ち、同窓生を結集して親睦を深めると同時に、さまざまな在校生支援を行っている。その一端は本学ホームページの同窓会欄に掲載されているので、ご覧いただきたい。

この7月総会において、東日本大震災で被災した支部の支援を決め、その1つとして役員会で学生ボランティア派遣等を打ちだし、とくに東北3県へ呼びかけを行った。

 この呼びかけに応じて、宮城県支部から「東日本大震災被災地への合唱団の派遣について(依頼)」の提案があった。被災市町村から、「合唱団に訪問公演に来てほしい、被災した児童・生徒や地域の方々の心を癒し、夢と希望を持って力強く生きていこうとする心に灯をともすことができる」との返事があり、これを受けて合唱団派遣の実現にこぎつけた。

背景には、悲しい事故と同窓生の縁がある。宮城県南三陸町の村田敏(平成2年卒)・村田慶子(平成元年卒)ご夫妻が、津波で生命を落とされた(蓮沼秀行「村田敏君・慶子さんを偲んで」『宮城県支部会報 TSURU』誌第14号)。亡くなられたお二人の友人の合唱団OBが、鎮魂のためにもぜひ合唱団を、と強く希望されたという。

公演の実行委員会は、同窓会宮城県支部が担う。合唱団の指揮者・清水雅彦教授と団員の学生たちは、多忙で少し疲れているようだが、心は熱く燃えているという。全国大会3連覇の勢いをもって宮城県に入ってほしい。

合唱団の2011年度≪合唱団年間活動目標≫は、「心が共鳴する瞬間を目指して ~みんなの心が一つになった瞬間、音楽が輝き始める~」である(本学ホームページに掲載)。この「心が共鳴する瞬間」を、被災地の子どもたちに優しく届けてほしい。

12月17日(土)午後1時30分より、山元町立山下中学校

12月18日(日)午前10時より、石巻市立東浜小学校

      連絡先:鎌田光彦、090-4888-8502(携帯)

 10月末から11月初旬にかけての1週間、重原達也学生課長とともに湖南省の2つの大学を訪問した。第一の目的は交換留学協定のある湖南師範大学(長沙市、1938年創立)との協定更新の協議と調印、第二が湖南文理学院(常徳市、1958年創立)との交流に関する打ち合わせである。

 湖南省と言われても、位置関係が分かりにくいかもしれない。中国を北から東北・華北・華中・華南と4つに分けると、華中を東へ流れる長江(揚子江)の下流域に、琵琶湖の約4倍もの洞庭湖がある。この湖の南が湖南省で、北が湖北省である。

この一帯は水が豊かで、気温も降雨量も関東に似ており、有数の米どころである。クスノキ(樟)、モクセイ、タイサンボクといった常緑広葉樹が多く、落葉広葉樹のイチョウ等も混在して、親近感を覚える。食事も口に優しい。比較的小柄な人が多く、口をきかなければ日本人と区別がつかない。

 旅程の都合でまず湖南文理学院を訪れた。広い構内には2万余人の学生がいる(中国の大学は原則的に全寮制)。本学への学生派遣の強い希望があり、外国語学部日本語学科の教員と学生約70名とも面会し、質の高い教育を行っていることを確認した。

中国は人口が日本の約10倍、国土面積が約26倍あり、スケールが違う。そこで人の数は10倍に換算すると分かりやすい。たとえば日本の10万都市が中国の100万人都市に該当、また日本の学生数3000人が中国の3万人に該当する等、1ケタ変える方式で、私はこれを「10倍説」と呼んでいる。

次の訪問先の湖南師範大学は、常徳から東南へ約100キロ、湖南省の省都の長沙市にある。都市区の人口は約300万、ここに大小あわせて約40の大学があるが、湖南師範大学、湖南大学、中南大学がトップ3大学である。長沙市の真ん中を湘江が南北に流れ、その東側が官庁街、繁華街、住宅街、西側が文教地区で、背後の岳麓山の東面の傾斜地に大学が並んでいる。

 われわれの宿舎となったゲストハウス「紅楼」は大学本部のすぐ上にあり、背後に何棟もの学生寮がつらなる。教育単位は日本の学部と学科の中間に当たる「学院」で、哲・文・史・理・工・医等の11、学生・院生が約3万人、専任教員が1600人余である。

 現在、世界の43か国の大学と交換留学の協定を結び、約200の外国人留学生を受け入れている。立派な留学生寮が完備、日本語を巧みに話す教職員が2名いるのも好条件である。

 日本とは本学のほか東京学芸大学、滋賀県立大学等の8大学が協定校である。そのうち本学との交流がいちばん早く、人数も安定し、学生の質も成績も良いという。本学も中国の大学との交換留学協定はここだけであり、1995年の協定から留学生交換を継続している、大切な相手である。今後も着実な発展を約す、新たな協定書に調印した。

 

学園祭の秋到来。本学の第56回桂川祭は、11月3日(文化の日)から5日までの3日間にわたり開かれた。初日は、去年の雨とは打って変わって、曇り空ながら暖かい祭り日和、2日目は快晴、最終日の晩に降りだした。

学長室のすぐ東側の広場にステージが張られ、階段にすわる聴衆がバンド、歌、踊りを楽しんだ。時おり笑い声があがる。初日には、学長としゃべる「楽鍋」(がくなべ)に参加した。1週間にわたる中国訪出張から前日深夜に帰宅、寝不足だったが、とても楽しかった。今年は実行委員の企画局(柄澤尚美局長)が工夫をこらし、トークショーを展開、田中志佳の巧みなインタビューにつられ、私も興に乗り、若い頃の話をした。また時間の許すかぎり展示や模擬店、それにスポーツ祭典等を見て回った。

学園祭に新たな企画が生まれつつあるようで、たまたま次の記事を見た。「廃食油集めよう 東京の9大学が連携」(『朝日新聞1018日)である。東京農業大が数年前から行ってきたものだが、学園祭の模擬店などから出る使用済みの廃食油(各大学で約200キロ)を大事な資源ととらえ、軽油代替燃料(たとえば自家発電燃料)の「油田」を開発しようと他大学に呼びかけた。今年は9校が参加、10月下旬から11月下旬にかけて実施され、来年からは首都圏の全大学に輪を広げたいとある。

 本学独自の新しい企画もあろう。前のブログ「桂川祭(予告)」で、本学は以前、現在の富士急線谷村町駅の近くにあったと述べた。校舎が現在の場所に移ったのは1966年、電車通学では新キャンパスへ、谷村町駅から30分ほど歩いた。十日市場駅からは少し短く、下り坂で楽である。

都留文科大学前駅の誕生は、2004(平成17)年11月16日である。6年前だから、いまの学生諸君は昔の通学路を歩くことは少ない。提案だが、本学の歴史を実感し、都留を知るために、次のような企画はどうだろう。

江戸時代の谷村藩の中心地にちなむ「谷村」、そして十日に一度の市が立った商業地にちなむ「十日市場」、この2駅を起点とする「文大ウォークラリー」である。歴史をたどれば、江戸時代初期に作られた谷村大堰(やむらおおぜき)と、桂川の水をそこから取水した家中川等の水路が市中を走る。当初は灌漑・生活用水として作られたが、今は心地よい流れの音とマイナスイオンを市中にもたらす、貴重な存在である。小型水力発電機「元気くん」も活躍している。

 すこし範囲を拡大して、勝山城址、尾形小学校跡(尾形郷土資料館)、リニア実験線あたりまでを含む「上級コース」を立てるのも一案である。ウォークラリーは体育系の要素も含むから、鶴鷹祭と桂川祭の両実行委員会による共催等の方法もあろう。検討してほしい。